ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)は、「移動平均線」と、その上下に「標準偏差」を元に引いた線とで構成される、非常に人気のあるトレンド系のテクニカル指標の一つです。
MT4/MT5では標準搭載されているインジケーターでもあります。
値動きの大半が偏差の帯(バンド)の中に収まり、もし価格が帯(バンド)からはみ出した場合は、大きな変化が起こった可能性が高いといった判断ができるわけです。
本記事では、ボリンジャーバンドの表示方法や設定すべき偏差の値、また使い方や見方を解説しています。
MT4/MT5でのボリンジャーバンドの表示方法
ボリンジャーバンドのインジケーターはMT4/MT5に標準搭載されています。新しくダウンロードする必要はありません。
1. ナビゲーターウィンドウから「インディケーター」→「トレンド」→「Bollinger Bands」をダブルクリックします。
2. ボリンジャーバンドの設定ウィンドウが開きますので期間を「20」、偏差を「1」にしてOKをクリックします。
スタイルから色も設定できますので、自分のチャートに合わせて見やすい色に設定しましょう。
今回は移動平均線の期間を「20」、偏差を「1」に設定しているので 、中心の線が20日移動平均線となり、上下が±1σ(プラスマイナス標準偏差)となっています。
±1σボリンジャーバンドの表示例
3. 同じチャートに続けて偏差「2」と「3」をそれぞれ追加します。
偏差は、±1σ、±2σ、±3σの線で設定するのが一般的ですので、先程のチャートに偏差「2」、偏差「3」も追加します。
この時、各偏差でそれぞれ色を変えておくとわかりやすいです。
±1σ、±2σ、±3σのボリンジャーバンドの表示例
「標準偏差」とは?
ボリンジャーバンドを表示する際に出てきた設定「標準偏差」について少し解説します。偏差の細かな仕組みについてまでは知る必要はないという方は、読み飛ばして頂いても大丈夫です。
標準偏差とは「データのばらつきを数値であらわしたもの」です。
「偏差」という言葉は、学校のテストの「偏差値」という形で多くの人に馴染みがあるのではないでしょうか?
単純にテストの点数だけで、志望校の合格可能性を判定するのは困難です。平均点と比較しても、受けた人達の得点の分布によっては完全ではありません。そこで標準偏差(データのばらつきの数値)を考慮して計算された「偏差値」を使って、合格可能性の判定をしていたと思います。
偏差はσ(シグマ)という単位で表示します。
約95.4%のデータは±2σ内に含まれる
移動平均線を中心に、この±1σの帯(バンド)の中に価格が収まる確率は約68.3%です。±2σであれば約95.4%、±3σであれば約99.7%です。
この偏差を用いた確率を利用して、価格の動きを予想する訳です。
ボリンジャーバンドの設定
期間
中心の移動平均線を表示するローソクの本数を数値で入力します。
あくまで(移動平均線の期間=ローソクの本数)なので、チャートの時間足によって期間が変わってくるので注意が必要です
例 同じ20でも日足なら20日分、1時間足なら20時間分、月足なら20か月となります。
表示移動
入力した±の数値分移動平均線がずれます。
偏差
標準偏差を数値で入力します。
適用価格
- Close(終値)
- Open(始値)
- High(高値)
- Low(安値)
- Median Price(HL/2) (高値+安値)/2
- Typical Price(HLC/3) (高値+安値+終値)/3
- Weighted Close(HLCC/4) (高値+安値+終値+終値)/4
スタイル
線の色や種類、太さなどを設定できます。
尚、既にEMAなどの移動平均線を表示している場合は、ボリンジャーバンドの中心線と被って見えにくくなります。
不必要な場合は以下の記事で消す方法を紹介していますので参考にしてください。
ボリンジャーバンドのおすすめ設定値は?
ボリンジャーバンドは中心の移動平均線(SMA)に加えて、±1σ、±2σの5本の線、またはそこに±3σの線を加えた7本で分析するのが一般的な使い方です。
期間はデフォルトの「20」が推奨されています。短期足で使用するなら「9」、「10」などもおすすめです。
ボリンジャーバンドのおすすめ設定値
- 期間 → デフォルトの20(短期足なら9、10もおすすめ)
- 表示移動 → デフォルトの0
- 偏差 → 「1、2、3の3種類」か「1、2の2種類」
- スタイル → 偏差ごとに色を変えると見やすい
ボリンジャーバンドの基本的な三つの動きと見方
まずはボリンジャーバンドの基本的な三つの動き(パターン)について紹介します。
1. スクイーズ
スクイーズは「絞る」、「押しつぶす」といった意味でバンドの幅が狭まっている状態を表します。
これはレンジ相場の状態であるといえます。レンジ相場とはチャートが一定の価格帯を行き来する相場のことです。
スクイーズはエネルギーを溜めているような状態で、大きく値動きする前のサインであるともいえます。
2. エクスパンション
スクイーズとは対照的にエクスパンションは「拡大」、「拡張」といった意味で、バンドの幅が広がっている状態を表します。
エクスパンションは急激に値動きしている状態です。
相場は「エクスパンション→スクイーズ→エクスパンション…」と繰り返すのが基本的な動きです。
3. バンド・ウォーク
ブレイクした後の±2σのバンドに沿ってしばらく価格が推移している状態をバンド・ウォークと呼びます。
バンド・ウォークは強いトレンド続いている時に出現します。
ボリンジャーバンドの使い方
ボリンジャーバンドの使い方は、「±2σバンド内であれば約95%で価格が推移する」という事を踏まえて、大きく二つの使い方があります。
1. レンジ相場で±2σ内バンドを抵抗として逆張りする
価格が±2σ内で約95%変動することから、+2σに価格が近づいてきた時に売り、-2σに価格が近づいてきた時に買うという逆張り方法があります。
理論的に高確率でバンド内に収束するというのを利用した方法で、レンジ相場での逆張りは一般的によく使われる手法です。
2. ±2σのバンド外に終値が位置した時にトレンド発生とみなし順張りする
実は最初に述べた逆張りは、開発者のボリンジャーが推奨していません。
「±2σのバンド外に終値が位置した時にトレンド発生とみなし順張りする」順張りの指標であると述べています。
終値が±2σのバンド外に出ているというのは異常で、大きなトレンドが発生している可能性が高いというわけです。
レンジ相場での逆張りは売買サインこそ多く、小さな収益機会を求める場合有効ではあります。
しかしブレイク後のバンド・ウォークを見極めて大きな収益機会を得るのがボリンジャーバンドの本質であると言えます。
ボリンジャーバンドのメリットとデメリット
メリット
ボリンジャーバンドは標準偏差を用いて、統計学の概念をテクニカル分析に応用したものです。
帯(バンド)の中に価格が収まる確率は±2σであれば約95%、±3σであれば約99%。
±2σ内バンドに注視して勢いの変化や反転、方向を見るテクニカル指標として非常にわかりやすく目安に使うにはもってこいと言えます。
デメリット
ボリンジャーバンド自体に大きなデメリットはないですが、±σ内に収まる確率の高さを過信してしまう。といった事が挙げられます。
エクスパンションからバンド・ウォークを見越して順張りするのか、またはスクイーズを見越して逆張りするのかは結局のところトレーダーの判断に委ねられますので、どう価格が推移するのか経験が大事になってきます。
ボリンジャーバンドの削除・編集方法
ボリンジャーバンドの削除・編集方法もいくつかあります。好みの方法で行ってください。
削除したい偏差の線上で右クリックし「分析ツールを削除」をクリックすることで削除できます。
方法2
「インディケーターリスト」から削除・編集する
削除したい偏差の線上で右クリックし「インディケーターリスト」をクリックすることで削除できます。
表示中のインディケーターウィンドウが開きますので、削除・編集したいボリンジャーバンド(Bollinger Bands)をクリックで選択し、削除・編集をクリックします。
方法3
「表示中のインディケーター」から削除・編集する
表示中のインディケーターウィンドウが開きますので、削除・編集したいボリンジャーバンド(Bollinger Bands)をクリックで選択し、削除・編集をクリックします。
まとめ
ボリンジャーバンドは移動平均線と並び、最もメジャーなテクニカル分析の一つです。うまく活用できれば、今までよりも更に売買のポイントが掴めてくると思います。
またRSIなどのオシレーター系指標と組み合わせることで、更に精度を上げることも可能です。これらも是非参考にしてみてください。
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