MT4/MT5はチャート分析に欠かせない『ライン』を引く描画ツールが非常に充実しています。
垂直線・水平線・トレンドライン(斜め線)などなど…『ライン』は多岐に渡ります。
本記事では、比較的オーソドックスな垂直線・水平線・斜め線(トレンドライン)の3種類の引き方と使い方を解説します。
これらは単純だからこそ多くの人が利用し、注目するため有効なツールとなります。是非参考にして下さい。
水平線
水平線の使い方
水平線はサポートライン(支持線)やレジスタンスライン(抵抗線)として機能し、売買の判断の基準としてみることができます。
簡単に引ける水平線は、多くのトレーダーが利用し、意識するラインです。そのためラインに近づけば反転しやすかったり、抜ければ一気にその方向に値動きが加速する可能性があるといった予測を立てることができます。
単純ですが、この水平線だけでテクニカル指標は十分という人もいるほどです。
水平線の引き方
1. ツールバーの「水平線の作成」アイコンをクリックします。
2. チャート上でクリックしたまま上下にドラッグして、水平線を引く位置を選びます。離した位置で水平線が引かれます。
水平線を引く際のポイントは以下の3つです。
- 安値と安値を結んでサポートライン、高値を高値を結んでレジスタンスラインとして利用する
- 特に注目されそうな大きな高値、安値などの節目に水平線を引く
- 値同士が厳密に水平になることは稀!多少の誤差は気にせず引く
基本は安値同士、高値同士の2点を結んで引く水平線ですが、1点でも水平線は引くことはできます。その際は特に注目されそうな大きな高値や安値などで引きます。
その際、高値同士、安値同士がきっちり水平になることは殆どありません。多少の誤差は気にせずに引きましょう。
水平線を引いた後は、その線が実際に機能しているかどうか注視しましょう。多くのトレーダーが意識するであろうポイントで水平線を引けている場合は上手く機能しやすいです。
また高値安値のラインを自動で引いてくれるインジケーターも存在します。
水平線の消し方
上手く機能していない水平線や、引きすぎてゴチャゴチャしてきた場合は削除しましょう。
まずは、削除したい水平線をダブルクリックして選択します。(ライン端に白の四角が表示されていれば選択状態です)
選択した状態で「Delete」キーで削除します。選択した状態で、水平線の上で右クリック→「削除」でも削除できます。
価格を決めて水平線を引く方法
明確な位置でラインを引きたい場合、価格を設定して水平線を引くこともできます。
1. 水平線をダブルクリックして選択し、水平線上で右クリック→「HorizontalLineプロパティ」をクリックします。
2. 「パラメーター」タブの「価格」に引きたい水平線の価格を入力して「OK」をクリックします。
OKをクリックすると、設定した価格で水平線が引かれます。
垂直線
垂直線の使い方
垂直線はチャートの縦方向に引く線で、注目すべき時間帯を強調したい時や、特定の期間での価格の推移を分かりやすく捉えたい時に使用します。
垂直線の引き方
1. ツールバーの「垂直線の表示」アイコンをクリックします。
2. チャート上でクリックしたまま左右にドラッグして、垂直線を引く位置を選びます。離した位置で垂直線が引かれます。
垂直線の消し方
削除したい垂直線をダブルクリックして選択します。(ライン端に白の四角が表示されていれば選択状態です)
選択した状態で「Delete」キーで削除します。選択した状態で、垂直線の上で右クリック→「削除」でも削除できます。
時間を決めて垂直線を引く方法
1. 垂直線をダブルクリックして選択し、垂直線上で右クリック→「VerticalLineプロパティ」をクリックします。
2. 「パラメーター」タブの「時間」に垂直線を引きたい時間を入力して「OK」をクリックします。
OKをクリックすると垂直線が引かれます。
トレンドライン(斜め線)
トレンドラインの使い方
トレンドラインは、相場の方向性を知るために引く斜めの線です。今の相場の動きが上昇傾向なのか下降傾向なのか、それともレンジ相場なのかを見極めることができます。
また傾きの角度でトレンドの勢いを測ったり、サポートライン(支持線)やレジスタンスライン(抵抗線)としても機能し、売買の判断の基準にもなります。
例えば、高値同士を結んで、下降トレンドラインを引いた時は、このラインに近づいた時に反転しやすいといった見方ができます。
トレンドラインの引き方
1. ツールバーの「トレンドラインを作成」アイコンをクリックします。
2. チャート上でクリックし起点を決めます。クリックしたままドラッグして角度を決めて離すとトレンドラインが引けます。
トレンドラインの基本的な引き方は以下の2つになります。
- 上昇傾向の時に、目立った安値と安値を結ぶことで上昇トレンドラインを引くことができます
- 下降傾向の時に、目立った高値と高値を結ぶことで下降トレンドラインを引くことができます
トレンドラインの角度変更
角度を変更したいトレンドラインをダブルクリックして選択し、起点または終点をドラッグして角度を変更します。
トレンドラインの移動
移動したいトレンドラインをダブルクリックして選択し、支点(中間点)ドラッグすることで角度を保ったままトレンドラインを移動させることができます。
トレンドラインの長さ調整
トレンドラインを引くと通常画面一杯までの長いラインになります。ラインを見て先の予測を立てるわけですので、これで問題ないのですが、短期のトレンドラインを把握したい時は邪魔になることもあります。
こういった時のためにトレンドラインの長さを調節する方法もあります。
1. 長さを調整したいトレンドラインをダブルクリックで選択し「Tredlineプロパティ」をクリックします
2.「パラメータータブ」の「ラインを延長」のチェックを外してOKをクリックします
これでチェックを外すと起点と終点までのラインになります。
3. ラインをクリックした状態で動かすことで長さを調整する事が出来ます
トレンドラインの消し方
削除したいトレンドラインをダブルクリックして選択します。(起点や終点、支点に白の四角が表示されていれば選択状態です)
選択した状態で「Delete」キーで削除します。
選択した状態で、垂直線の上で右クリック→「削除」でも削除できます。
ラインをまとめて削除する方法
ラインを引いているうちに、チャート上が複数のラインでいっぱいになることも珍しくありません。
そんな時は一覧で削除する方法が便利です。
1. チャート上を右クリックし「表示中のライン等」をクリックします。
2. 表示中のライン等ウインドウから削除する。
チェックリストから削除したいラインをチェックして削除ボタンで削除します。
他にも削除したいラインを複数選択してから、ライン上で右クリック「選択したすべてを削除」でもまとめて削除することもできます。
ラインの色や太さを変更する
ラインの色や太さを変更して、重要なラインを目立たせたり、自分なりのルールでラインを区別することもできます。
1. 変更したいラインをダブルクリックで選択して「ライン」プロパティをクリックします。(図ではTrendlineプロパティ)
2. プロパティを開いて「全般」タブから色や太さ、破線などを変更できます。
変更するとこんな感じになります。
まとめ
ラインを引くのは一見すると難しいように見えます。しかし難しく考えることはありません。
あまり神経質にならず、とりあえずたくさん引いてみるというのが上達のコツです。多少大雑把でも問題はありません。
まずは安値と安値同士を結び上昇トレンドライン、高値と高値同士を結んで下降トレンドラインなどを引いてみましょう。
ラインの長短などもあまり意識しなくていいです。自分の見やすさ重視でいいでしょう。
また今回は基本となる3種のラインを紹介しましたが、他にもMT4/MT5にはトレンド強弱の分析やエントリーポイントの判断に役立つライン機能があります。
今回の3つのラインと組み合わせることで、更に詳しくエントリーポイントを探ることなどもできます。どんどん活用していきましょう。
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