リスクリワードという言葉をご存じでしょうか?
1回のFX取引における損失や利益の比率のことで、勝率が高くてもリスクリワードのバランスが悪いとなかなか思うような利益を上げられません。
とはいえ自分で毎回損益比率を計算して…というのは非常に面倒です。
本記事では、リスクリワードの使い方やフィボナッチリトレースメントによる表示方法、おすすめのインジケーターやトレード手法などをまとめています。
リスクリワードとは?
リスクリワードとは、1回のトレードにおける損失(リスク)と利益(リワード)の比率です。
リスクリワードレシオとも呼ばれます。
「投資金額に見合った価値があるか」、「リスクに対して十分なリターンがあるか」などの判断に使えます。
例えば、1ドル150円の通貨を買ったとします。
152円で利益確定、149円で損切という条件で取引を行った場合、利益が2円であるのに対して損失は1円です。
この場合の利益と損失は2:1となります。
リスクリワードの計算方法
リスクリワードの計算方法は次の通りです。
リスクリワード = 勝ちトレードの平均 ÷ 負けトレードの平均
勝ちトレードの平均や負けトレードの平均は、資金でもpipsでも求めることができます。
<例>資金で計算する場合
勝ちトレードの平均が6万円、負けトレードの平均が2万円だった場合
「6万円÷2万円」でリスクリワードは「3」になります。
<例>pipsで計算する場合
勝ちトレードの平均が200pips、負けトレードの平均が100pipsだった場合
「200pips÷100pips」でリスクリワードは「2」になります。
リスクリワードが重要な理由
FXでリスクリワードが重要な理由はトータルの収支を管理するためです。
勝率が70%や80%を超えていても、リスクリワードが1を下回っているとトータルの収支は赤字になります。
一方、勝率が低くてもリスクリワードが1を上回ることができればトータルの収支は黒字です。
また勝率の目安がある程度わかっていれば、勝率をもとに利確目標や損切目標などの設定ができます。
下記の条件で目標を立てたとします。
条件
- 1ドル:150円
- 勝率:50%
- 1回の利益目標:10pips
- 10万通貨
この条件でリスクリワードを設定した場合を見ていきます。
リスクリワードを「2」に設定した場合
リスクリワードを2にする場合、1回の損切り幅は5pipsになります。
この場合の利益と損失は次の通りです。
勝ち5回 × 10pips(15,000円) × 10万通貨 = 75,000円
負け5回 × 5pips(7,500円) × 10万通貨 = 37,500円
トータルの損益は「75,000円 – 37,500円 = 37,500円」になります。
リスクリワードを「3」に設定した場合
リスクリワードを3にする場合、1回の損切り幅は3pipsになります。
この場合の利益と損失は次の通りです。
勝ち5回 × 10pips(15,000円) × 10万通貨 = 75,000円
負け5回 × 3pips(4,500円) × 10万通貨 = 22,500円
トータルの損益は「75,000円 – 22,500円 = 52,500円」になります。
ちなみに、この条件で勝率が40%になるとリスクリワードはどうなるでしょうか?
勝ち4回 × 10pips(15,000円)× 10万通貨 = 60,000円
負け6回×3pips(4,500円)× 10万通貨= 27,000円
リスクリワードは「60,000円÷27,000円=2.2」、トータルの利益は33,000円になります。
このように、目標とするリスクリワードが高ければ、勝率が50%を下回っても利益を得ることができます。
反対に、目標とするリスクリワードが低ければ、勝率が50%を上回っても損失が大きくなるケースもあります。
MT4/MT5でリスクリワードを簡単に表示する方法
MT4/MT5にはリスクリワードを表示できる機能が備わっていません。
かといって自分でリスクリワードの計算するのは、取引回数が増えてくると複雑で面倒です。特に初心者は損切りや利幅、損益の計算をするのも簡単ではありません。
そこで、MT4やMT5でリスクリワードを表示する方法として比較的簡単な以下の2つの方法を紹介します。
フィボナッチは標準搭載されているため新しくプログラムを追加する事なく表示させることができおすすめです。
ただし設定をリスクリワード用に変更するので、フィボナッチをよく利用するという方はインジケーターを利用すると良いでしょう。
方法1. フィボナッチリトレースメントでリスクリワードを表示する方法
フィボナッチリトレースメントとは、上昇トレンドにおける押し目、下降トレンドにおける戻り売りのエントリーの基準を判断する指標です。
しかし、標準搭載されているフィボナッチリトレースを使用することで、面倒な計算や設定が必要なく簡単にリスクリワードの表示が可能になります。
フィボナッチリトレースメントをMT4/MT5に表示する手順は次の通りです。
- 挿入を選択
- オブジェクトを選択
- フィボナッチ係数を選択
- フィボナッチリトレースメントをクリック
フィボナッチ・リトレースメントを作成する方法は大きく分けて2通りあります。好きな方で作成しましょう。
- 方法1 「挿入」タブの「フィボナッチ→リトレースメント」をクリックから作成する
- 方法2 ツールバーの「フィボナッチ・リトレースメントを作成」アイコンから作成する
先に編集メニューを開いてリスクリワードの設定を行います。
まずはチャート上のどこでもいいのでドラッグ&ドロップで適当にフィボナッチ・リトレースメントを引きます。
次に適当に引いたフィボナッチ・リトレースメントの赤い点線上を、ダブルクリックで選択して、右クリック→「Fiboプロパティ」をクリックします。
フィボナッチリトレースメントを表示したら、次はリスクリワードの表示ができるようにパラメータを変更します。
パラメータを以下のように変更します。レベル設定と説明箇所でダブルクリックして編集する事ができます。
レベル | 説明 |
0 | 損切り(%$) |
1 | エントリーポイント(%$) |
2 | リスクリワード1(%$) |
3 | リスクリワード2(%$) |
4 | リスクリワード3(%$) |
5 | リスクリワード4(%$) |
必要のないレベル設定は選択して削除で消すことができます。また全て元に戻したい場合は「デフォルト」でクリアできます。
説明のところにある(%$)はライン上に価格を表示させるショートコードです。リスクリワードの価格を一目で分かるようにしたいときはこのショートコードを入れておくと便利です。
なお正しく価格を表示させるためには必ず半角英数で入力する必要があります。上記の表をそのままコピー&ペーストすると間違いがなくて楽です。
この設定を行うことによって、各レベルの価格差が均等になります。
エントリーポイントの価格と損切りの価格を決め、その価格差を1にすることによって、レベル2のラインがリスクリワード1、レベル3のラインがリスクリワード2になるというわけですね。
それでは先程の設定を使ってフィボナッチリトレースメントを引いて、リスクリワードを表示してみましょう。
まずはエントリーポイントと損切りラインを決めます。そしてエントリーポイントから損切りラインにフィボナッチリトレースメントを引きます。
すると、パラメータで設定したラインが表示されます。
画像のリスクリワード例
- エントリーポイント:109.610
- 損切りライン:109.511
- リスクリワード1:109.709
- リスクリワード2:109.808
- リスクリワード3:109.907
- リスクリワード4:110.006
もしリスクリワード2で利確するなら「109.808円」で指値、リスクリワード3で利確するなら「109.907円」で指値といったようにリスクリワードをもとにした取引を行うことができます。
エントリーポイントと損切りラインが決まっているなら、フィボナッチリトレースメントを使ってリスクリワードを表示する方法は非常に便利です。
インジケータ―でリスクリワードを表示する方法
リスクリワードはインジケーターで表示することもできます。
ここでは、無料でリスクリワードを表示できるインジケーター「keys_Risk_Reward_Ratio」を紹介します。
以下のサイトからダウンロードする事ができ、MT4とMT5のどちらのインジケーターも用意されています。
ダウンロードリンク先のページ下部からダウンロードする事ができます。
keys_Risk_Reward_Ratioの設定
パラメータの入力からラインやリスクリワードの設定ができます。
変数名 | 内容 |
リスクリワード |
リスクリワードを固定・変動から選べる。
- <固定>あらかじめ決めておいたリスクリワードを表示
- <変動>エントリー価格を決めたあとにリミットやストップを指定した場合のリスクリワードを表示
|
リワード | リワードの指定ができる |
リスク | リスクの指定ができる |
エントリカラー | エントリーラインの色を変更できる |
リワードカラー | リワードラインの色を変更できる |
リスクカラー | リスクラインの色を変更できる |
フォントサイズ | 文字の大きさを変更できる |
固定でリスクリワードを表示した場合
以下の画像は「リスクリワード=固定」、「リワード=2.0」、「リスク1.0」にした場合のリスクリワードです。
エントリーライン、リワードライン、リスクラインともに両端のスライダーを使って価格の変更ができます。
自分がエントリーした場所にエントリーラインを合わせると「リワード2:リスク1」の比率を守ってリワードラインとリスクラインも動きます。
同様に赤と青のリスクリーワードラインも動かすことができます。
リスクリワードから見た利確ポイントや損切りポイントを自動的に探ることができます。
変動でリスクリワードを表示した場合
以下の画像は、「リスクリワード=変動」にした場合のリスクリワードです。
エントリーライン、リワードライン、リスクラインを両端のスライダーで自由に動かして設定し、その際のリスクリワードがエントリーライン上に表示されます。
画像の場合だとリスクリワードは「1.6」です。
リスクリワードを上げるなら、損切り幅を小さくするか、利幅を大きくします。
自分が希望するトレードのリスクリワードを知りたいときに便利です。
リスクリワードを使ったおすすめのトレード手法
リスクリワードは、さまざまなトレード手法に使える指標です。エントリーする場合、リスクリワードを意識しながら取引するのがコツになります。
スキャルピングやデイトレードならリスクリワードは「2」をおすすめします。リスクリワードが2なら、2連敗しても1回勝てば損失を取り戻すことができます。
もちろんリスクリワードを3や4に設定する方が1回の利益は大きくなります。しかし、リスクリワードが大きくなるにつれて勝率は下がるため、勝率と損益のバランスが重要になります。
上の画像では、上昇トレンドの発生中にサポートラインを引き、トレンド転換のブレイクポイントで売り注文を入れています。
この際、利確のポイントとなるのはサポートラインの目安となった安値です。
画像では3つの利確ポイントがあります。
一番上のポイント①だと利幅が小さすぎてリスクリワードが「2」だと損切りのリスクが高まります。
かといって一番下のポイント③だと今度は利幅が大きすぎて利確できない可能性があります。
そこで損切り幅と利幅のバランスがいいポイント②を利確ラインに設定します。
この例では、順調に価格が下がって無事に決済できたという事になります。
このようにリスクリワードを活用することで、損切りポイントや利確ポイントの判断がしやすくなります。どこで損切りすればいいのか、どこで利確すればいいのかという判断によく迷うという方には特におすすめです。
ぜひ、リスクリワードを取引に取り入れてみましょう。
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